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強いパンチは当たる瞬間に力を入れる?

パンチを強く当てようとする際、「当たる瞬間に拳に力を入れる」という意識でミット練習やサンドバック練習を行う場合があります。

しかし、実際に対象物に「当たる瞬間」に拳に力を入れようとすると、力みによるブレーキが生じパンチが軽くなります。

例えば「豆腐」を殴るのに拳に力を入れる必要はありません。
しかし「鉄」を殴れと言われたら無意識に拳に力が入ります。

では「豆腐を殴る時のパンチ」と「鉄を殴る時のパンチ」、どちらも思いっきり殴るという条件なら、どちらのパンチが、威力が強いでしょうか?

答えは「豆腐を殴る時のパンチ」です。

豆腐を殴るが如く、パンチを放てば、力みによるブレーキが生じず、強いパンチになります。
しかし、インパクトの際に全く力を入れない訳ではありません。

ここで混合してはいけない事は「インパクトの<手前>で力を入れる」と「インパクト時に力が入る」は、身体の使い方が異なると言う事です。
前者は「意識的」に力を入れ、後者は「無意識的」に力が入ります。

例えば、野球の練習で、バットの素振りを行う際、初動からフォロースルーの間、バットを意識的に強く握る瞬間はありません。
しかし、実際にボールを打つ際は、ボールが当たった時に「無意識」に力が入ります。
逆に、ボールを打とうとして、ボールが当たる前に力が入ってしまっては「当たらない」か「凡打」になるでしょう。

フルコンタクト空手のパンチに於いても同じ事が言えます。
但し、バットのスウィングと、パンチが異なる点は「パンチは素手で行う」点です。

力を抜くことで威力は増しますが、威力が増した分、拳やそれを支える手首や肩に負担が掛かります。
筋力や骨が弱ければパンチの反作用で怪我をしてしまいます。

どうすれば良いか?鍛えるしかありません。
但し、鍛える過程で、「力み癖」が着かないよう注意しなければなりません。

よって、筋力トレーニングの後は、力を抜く事を意識したシャドートレーニングを充分に行う必要があります。